生まれて初めの屋台

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8月30日
研修を終えて、徳山駅まで送っていただいた。
最終の新幹線に間に合わないので、今回は夜行バスに乗る。
出発時刻まで2時間もある。
お腹が空いて、どこかで食事でも・・と思った瞬間
屋台が目に止まった。憧れの屋台だ。

テレビでよくやっているビジネスマンが上司や会社の
愚痴をこぼすあのおでん屋台だ。入ったことがない。
この仕事に就いて、初めて経験したものが2つある。

夜行バス。それと坂本先生に連れて行ってもらった「焼き鳥屋」だ。
そのとき、私は確かスーツを着ていた。次から次へと焼き鳥が出てくるので
「先生、このお店のシステムが分かりません」と言った覚えがある。

3つ目の経験だ。屋台に座った。隣のビジネスマンが食べていたラーメンが美味しそう
だったので、ラーメンを注文した。あっさり味で美味しい。
「関西から来たのか?」と聞かれ、お隣さんといろいろ話をした。

30代後半だと思うが、お酒のピッチが早い。酔いつぶれる気か。
「飲め飲め」と言われ、彼が差し出す熱燗をちょっとだけいただいた。
時間があるので、ここでゆっくりすることにした。おでんも注文した。

左隣には、若い恋人同士が座った。私が「イタリア料理やしゃれた和食に
連れて行ってくれる男性より、屋台に連れて行ってくれる男性がいい」と
言うと、「あんたのような上司がうちの会社にいてくれたら、僕らは
もっと楽ですよぉ~」

ビジネスマンは続けて言った。「僕が屋台に女性を連れて行くなら、完全に心を許した
相手だな」めちゃめちゃ酔っているので、あてにはならないが、男心とはそういうものか。
そして、もう一つ学んだ。
屋台で酔いつぶれる男は出世しない。

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