4月8日
いつも『しのぶろぐ』を訪問下さり
ありがとうございます。
こちらの法人さまとは8年のおつきあいになる。
毎年春と秋に講師としてお招きいただく。
特養には珍しく、正職のPTさんが3人、STさんも
いらっしゃり、リハビリにも力を入れている。
今日の研修テーマは「気づき」である。
接遇=気づき。五感(視覚、聴覚、触覚、味覚
嗅覚)を働かせて相手とコミュニケーションを
図るコツを体験していただいた。
「気づく人」と「気づかない人」との違いは
何なのか、気づく人は、五感をどう使って、
どこで判断しているのか。それを介護現場
でどう活用していくのかを演習形式で進める。
五感の中の聴覚=音を聞き分ける気づきである。
音の気づきができてくると、利用者さまの足音にも
敏感になる。いつもより引きずる音だとか、歩く
リズムが違うとか、普段と違う音の変化で
異変をいち早くキャッチすることができる。
こちらの施設の職員の方は、皆様、私の声に
敏感である。
「は~い、演習終了で~す」と伝えたとき、
ざわざわする中でも、講師の声を敏感にキャッチし、
演習を終えて、次の説明を聴く準備を整えて
いらっしゃる。素晴らしいわ。
無駄に待つ時間がないので、演習もスムーズに
進んでいける。
今日は、「なぜ機長は上空で機内アナウンスを
するのか」についてお話をさせていただいた。
それは、乗客に自分の声を覚えてもらうためである。
緊急脱出時の合図は、「脱出!」という機長の肉声である。
緊急時は、パニック状態なので、怒声や悲鳴が機内に響き渡る。
機長の声が分かっていれば、戸惑うことなく行動できる。
そのための機内アナウンスなのである。
その声にいち早く気づくかどうかは、音(聴覚)の
判断なのである。気づく人は五感を働かすのである。